欧州と一部のアジア&アフリカ諸国だけにピンポイントで投入されるブランドに、シュコダ、セアト、フィアット、ランチア、オペルなどがあります。これくらいの規模のメーカーなら日本に導入されてなくても(フィアットは限定的なラインナップのみ)、ブランド名くらいは聞いたことがあります。しかし実際にはこれ以外にもさらに日本ではほとんど知られていない、エクサム(AIXAM)、ベリエ(BELLIER)、ボロール(BOLLORE)、シャトネ(CHATENET)、リジェ(LIGIER)などがあります・・・これらは全てフランスの廉価車メーカーです。
「ガラ軽」とか言ってカーライター達は日本の特殊な自動車制度を揶揄していますが、フランスだって「ダイハツ」や「スズキ」のようなラインアップを揃えるメーカーがこれだけたくさんありのです。もちろん「国産車の占有率」という意味では日本は他の国を圧倒して断トツで高いわけですが、「ガラ軽」というものは決して日本だけの事例ではないと思います。フランスの他にも目立つ国としてはイタリア、ロシア、インド、中国、マレーシア、台湾などなど。
日本に入ってきているフランス車は、あくまでグローバルな面を持ったラインナップだけなんですね。確かにニクサムなどのクルマは50ccクラスの軽車両などもあったり、日本の農耕機のエンジンをヤンマーから買っているメーカーもあったりします。クルマもPSAやルノーのグローバルモデルとは見た目もスペックもだいぶ違います。
これがドイツになると、ダイムラー系列のスマートがあるくらいで、大衆的な小型車の生産は、VWグループがほぼ握っています。・・・というよりも、ドイツには「ガラパゴス」的なクルマがあまり存在しません。ドイツ車が欧州を制覇し、日本で大人気で北米でも高級車ではよく売れまてますから、ドイツ車的な設計がそのまま「グローバル」の原型になっていることは否めないです。
ドイツと並んでイギリスも小規模メーカーはスポーツカー専門ばかりです。大衆向け小型車は、ボクスホール(英国GM)と欧州フォードなどの米国資本が大きなシェアを持っています。ボクスホールの小型車はドイツのオペルから供給され、それらは日本市場では正規販売されないですし、他のEU国でもそれほど多くないので、「ガラパゴス化」がやんわり進行しているとも言えます。欧州フォードも評判とは裏腹に日本ではまったく売れずに撤退の決断をしました、中国でもフォードの合弁メーカーの設計が主流ですから、欧州フォードもいよいよ「ガラパゴス化」なのかもしれません。
ドイツブランド(メルセデス、ポルシェ、アウディ、VW、BMW)を中心に、ジャガー、キャデラック、レクサス、インフィニティ、ボルボ、スバル、マツダといった面々は、「グローバル」での競争力を掲げた「世界中で愛される」クルマ作りに邁進しています。その一方で欧州向けと北米向けで大きくラインナップが変わる、トヨタ、ヒュンダイ、ホンダ、日産、ビュイックなどは目標とする市場に「適応」するという意味で「ガラパゴス」だと言えます。アメリカ政府に愛され、日本で「ガラパゴス」に活路を見出すホンダもまた、ドイツブランドとは別の路線を志向するようになったようです。
さてすっかり大風呂敷を広げちゃいましたが、最近のBMWってどうですか?2シリーズ・グランツアラーはグローバルスタンダードと言えるでしょうか!?そもそも今のBMWに眩しいくらいに世界から羨望を集める「グローバル・ブランド」の一員が務まっているのでしょうか? 他の面々も個々にどおってことはないですけども・・・、比較的に頑張っているように見えるのは、プレミアムブランドとしてはやや知名度で劣るボルボ、スバル、マツダかな。
盟主のメルセデスは日本の自動車ライターからやたらと不人気。大黒柱(販売ナンバー1)のBMWは・・・ユーザーから不人気。どちらも「なんか違うよね〜」といったモヤモヤ感がいつまでたっても晴れません。創業100周年を記念するかのように、「M2」という期待の新型モデルが投入されましたけども、まだまだ満足できないですよ・・・。日本市場にもいよいよ1erのディーゼルが投入が発表されましたが・・・まだまだです。BMWって何?「GTカーの権威」だろ!?だからさ・・・。
参考までに「エキサム500」の動画のリンクを付けておきます。
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